いよいよ開幕した「SG第54回全日本選手権」。選手紹介式終了後、それぞれのレースに備えて、ピットで作業を進める選手たちの様子をお伝えします。
朝のピットは、関係者・記者が多数が出入りし、SGレースの初日ならではの独特の雰囲気が立ち込めていました。中でもドリーム戦メンバーの周りには、1人に数人のカメラマンが張り付き、作業風景を撮影しています。
ダービー初出場でSGのドリーム戦出場は今回が初めてとなる金子良昭選手。取り囲むカメラマンに「何?何? みんなどうしたの?」と恐縮しきり。とはいえ、SGレースのムード楽しんでいる様子で、記者からの質問にも終始笑顔で答えていました。
今節の大本命・魚谷智之選手は、第1レース開始直後から水面に出て、エンジンのかかりとペラの当たりを入念にチェック。冷静に装っているようでも、周囲からの過度な期待に、内心は相当なプレッシャーがかかっているはず。そんな気持ちに打ち勝つために、黙々と作業に取り組んでいるようにも見られます。
魚谷選手の隣にはドリーム戦・6号艇の瓜生正義選手が。瓜生選手は早くからボートを水面に降ろし、第12レース間際まで懸命に作業に取り組んでいました。
今節最初の話題を作ったのは、最若手の山口剛選手。第2レースでSG初1着を決め、レース後に水神祭が行われました。
女子3人組・岩崎芳美(3611・徳島)、 山川美由紀(3232・香川) 、日高逸子(3188・福岡)選手は、ピットでも集まって情報交換。
山川選手は第5レースで2コースから絶妙のまくりを決めて、今節初1着を獲得。周りの男性陣を唸らせる見事なレースぶりでした。
第5レースでは辻栄蔵、瀬尾達也選手がゴールギリギリまで熾烈な2着争いを繰り広げ、写真判定の末わずか2Oセンチメートル差で辻選手が2着確定。そのほか、第9レースも寺田祥、田村隆信選手が接戦を繰り広げ同時に2着でゴール。またしても写真判定で寺田選手に軍配が上がるなど、見ごたえある展開のレースが続きました。その後、順調にレースが進みましたが、第11レースで5号艇・坪井康晴選手が転覆するアクシデントが発生。坪井選手は右腕を負傷し、途中帰郷となりました。
そして、注目の第12レース・ドリーム戦。インからコンマ10のトップスタートを決めた1号艇・魚谷智之選手が1周1マークをインから押し切っていくも、4号艇・渡邉英児選手がバックストレッチで魚谷選手のすぐ後ろを追走します。しかしその後、1周2マークで魚谷智之選手が先マイし、トップに浮上。結果、1-4-3のにゴールし、魚谷選手が見事ドリーム戦1着を勝ち取りました。絶好調の魚谷選手はSGレース3連覇の偉業達成へ向けて早くも攻撃開始です。
このように、ダービー初日は見どころいっぱいに終了しました。明日のレースにもどうぞご期待ください。