SG第42回総理大臣杯。栄えある優勝を飾ったのは、地元・濱野谷憲吾選手でした。
大一番の優勝戦。レースは波乱の展開となりました。進入隊形は1236/45、インコースからいち早く飛び出したのは1号艇・植木通彦選手。それに続いて1周1マークを2号艇・吉田弘文選手に3号艇・濱野谷憲吾選手、4号艇・瓜生正義選手が続いて旋回し、バックストレッチでの上位隊形は1-2-3となります。
しかし、1周2マークを旋回してトップを激走していた1号艇・植木選手に痛恨のフライングコール。代わって2マークを冷静に差し、2番手に着いた3号艇・濱野谷選手がトップに這い上がると、場内から大きなどよめきと歓声が上がります。
上位隊形は3番手に4号艇・瓜生選手が着いて、3-2-4。そのまま濱野谷選手がトップを守り切り、勝利の女神は濱野谷選手に微笑みました。レース後、電光掲示板に掲示された結果とスリットを見れば、なんと、濱野谷選手のスタートタイミングはジャスト0.00!! 植木選手は-0.01という結果。いかに紙一重の勝負であったかということがわかります。
優勝者表彰式に現れた濱野谷選手へ、場内は憲吾コールの嵐。インタビューでは、0.00のスリットについて「とにかく全速で行きました。ギリギリだったので1周1マークを回ったとき、(Fしていないか)心配になったんですけど、1周2マークを回ったとき、Fじゃないとわかってよかったです。(植木選手がF返還欠場となって、自身がトップになったときは?)「もう涙が出そうでした。」とコメント。
また、しばらくSGの優勝 から遠ざかっていたことに関して「今までここ一番で勝てなかったのは、スタートがいけなかったからだと思う。なので今日はよかった」と本日の勝因は渾身の0.00スタートにあったと自己分析。節間を振り返っては、「来る前に後輩の角谷(健吾)君にペラを叩いてもらったのが功を奏した。感謝しています。」と、仲間に支えられながらペラを完成させたことを明かしました。
年末の賞金王に関しては「秋にダービーもあるので、平和島では負けたくないです。賞金王が開催される福岡は得意だし、昔、1日2回失格になったことのある思い出の水面です(笑)」とコメント。
最後にファンへ向けて「最後まで僕を応援してくれてありがとうございます。平和島では絶対負けない選手になっていきますので、今後もよろしくお願いします。」と感謝の言葉を述べました。
1号艇にしてまさかのFで1年のSG、半年のG1欠場と大痛手を負ってしまった植木選手、約5年ぶりのSGVを地元・平和島で獲得した濱野谷選手。今レースは、2人の明暗を大きく分ける結果となりました。
<SG第42回総理大臣杯 第12レース 優勝戦結果>
着 艇 登番 選手名 進入 平均ST タイム
1 3 3590 濱野谷憲吾 3 0.00 1'47'0
2 2 3899 吉田 弘文 2 0.05 1'48'9
3 4 3783 瓜生 正義 5 0.03 1'50'3
4 5 4024 井口 佳典 6 0.03 1'51'5
5 6 3541 三嶌 誠司 4 0.06 1'52'5
F 1 3285 植木 通彦 1 F0.01
決まり手:恵まれ