1マークとスタンド側の距離は37メートル。一方、2マークとスタンド側の距離は62メートルで、
1マークがスタンド側にかなり振られているのが分かる。インからのターンがしづらい、センター
有利な平和島水面の特徴だ。
ただ、3月に入ると平和島水面には追い風の日が増える。インも含めて全体的にスタートが決ま
りやすくなるが、アジャストする選手も多くなる。出足の弱い減音型モーターだけに、アジャスト
してしまうと1マークの攻防には参加できない。「一艇身残しで全速スタート」が平和島で勝つため
の鉄則。スタートタイミングの数字の早さに惑わされないことだ。
都心に近く、競艇場周辺に高層マンションが建ち並ぶ平和島は、風の影響を受けやすい。追い風
の時はまくった選手もターンで流れやすく、1マークでの決まり手は「まくり差し」が断然多くなるが、
1日のうちに「抜き」での決着が数レースに及ぶのが春の平和島の特徴と言える。風向きの変化が
頻繁に起こるために、2マークでの逆転劇が非常に多いのだ。展示航走では2マークの旋回もしっかり
チェックしておきたい。ここで外へ流れるような旋回をしていたり、レバーを落として用心深く回っている
選手は過信できない。