今年はSG開幕戦の総理杯(児島)で優勝した王者・松井繁が一度も賞金トップの座を明け渡すことなく賞金王決定戦を迎える。これでトライアル1走目は1号艇。「(9月末の)高松宮記念で方向性がわかった」とペラを含めた仕上げに自信を持っているだけに、初戦の1号艇は大きい。目指すは得点トップでのファイナル進出だ。
打倒・松井の一番手は今年、住之江のG1でV2の吉川元浩だろう。10月末の一般戦で最終チェックを済ませての圧勝劇。「この前のペラと新ペラ2枚のシフトで臨みますよ」と自信を見せる。直前のSG競艇王チャレンジカップ(浜名湖)で優勝戦2着とリズムも文句なしだ。その競艇王CCを勝った坪井康晴は「トライアル1走目の1号艇は有利、優勝のチャンス十分と思う」と胸を張る。初出場だった一昨年の賞金王で2着。キャリアに不安はない。
今垣光太郎は本調子を欠き、井口佳典は競艇王CCでF、湯川浩司も10月末に多摩川で09年前期2本目のF…に不安。濱野谷憲吾は今秋、絶不調。それなら競艇王CC前の若松周年で優勝して減音型モーターに自信を深めた瓜生正義が有力か。賞金王初出場でチャレンジャー精神を発揮の丸岡正典、白井英治、赤岩善生も思い切りの良さで見せ場を作りそうだ。そして、魚谷智之。「競艇王CCの間、どこか遠くへ行きたい」と、他力本願的に他選手の結果を待っていたところへ吉報、3年連続の出場が決まった。6号艇を苦にしない強みで初戦を乗り切るなら、一気にV争いだ。